感謝の会に寄せて(PTA会長より)

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(感謝の会 前日準備の様子。会場入り口周辺)

 肌寒さが少しずつ消え、あたたかな春の足音が聞こえ始めた桃の節句の3月3日、5校時目と6校時目の時間に、卒業式を前にした「感謝の会」が、本校卒業対策委員会のメンバーの皆様の主導のもと開催されました。6学年児童、各家庭保護者1名、講師や交通安全指導の職員の皆様を含む教職員が参加しました。

 今年度は、卒業対策委員の保護者と児童が司会進行を務め、先生方には来賓としてご参加いただくという初めての形式でした。4月から準備を積み重ねてきた感謝の会は、内容の濃い、笑いと涙満載の、感動的な会でした。

 ご尽力いただきました卒業対策委員の皆様に深く感謝申し上げます。

 また、卒業対策委員との綿密な打ち合わせや、児童の合奏の指導など、当日まで惜しみないご協力をいただきました先生方に心よりお礼申し上げます。

 感謝の会には、PTAから会長が来賓として参加しました。感謝の会に寄せて、お祝いの言葉をご参会の皆様の前でお話しさせていただきました。以下でご紹介させていただきます。ご一読いただけますと幸いです。

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 今日、このように、皆さんの前でご挨拶できることをたいへん嬉しく思います。私からお祝いの言葉として、少しお話しさせていただけたらと思います。

 卒業生の皆さんへ。ご卒業、おめでとうございます。いよいよ中学校ですね。  

 中学校に入って大人になっていくにつれ、生きることの大変さを感じ、なぜ生きるのだろうと考えることがあると思います。自分の人生の目的って何だろうと思ったり、何のために生まれてきたのだろうと悩むこともあるかもしれません。

 そんな時に、こんな事を言っている人がいたと、思い出して欲しいのです。人間は、生きることによって、その人自身の生き方によって、自分の生きている意味を作り出せる存在である。人生に対して私たちが意味を問いかけるのではなく、私達が自分の人生を生きることによって、生きる意味を生み出していく。皆さんには、このように考えてほしいのです。そう考えることによって、ご両親の愛情と偶然の産物にすぎないかも知れない自分という存在を肯定し、前を向いて、進んでいってほしいと思っています。

 そしてまた、皆さんの中には、こんな言葉を聞いたことがある方がいるかもしれません。  

 「人は1人で生まれてきて1人で死んでいく」

 でも私は自分の経験から、真実は全く逆だと思っています。 私が自分の子供を産んだ時、産み出すための力が弱くて、主人や看護婦さんがお腹を押してくれて、そうしてやっと、私の子供が生まれてきました。娘が生まれる前も生まれた後も私は自分で食事を作れなかったので、私の家族やたくさんの人が、私と娘が生きる事を支えてくれました。

 私の祖父が亡くなった時、祖父は私の母や母の弟とずっと一緒でした。亡くなった後、葬儀の間も、1人になることはありませんでした。

 人はたくさんの人に囲まれ、支えられて生まれます。そしてきっとその人の生き方次第で、亡くなる時もたくさんの人に囲まれて亡くなることが出来ます。

 皆さんがこれから生きていって、そしていつかこの世を去る時に、できれば、たくさんの人に囲まれてこの世に別れを告げる人に、なってほしいと思います。

 そんな風になるためにどんな生き方ができるのか、その生き方によって自分が生きた意味をどう作り出していけるのか、皆さんのご卒業にあたって贈る言葉として、私からお伝えしたいのは以上のようなことです。

 保護者の皆様、先生方には、子どもたちの健やかな成長、安全な環境など、多大なお力添えを頂いておりますことに感謝申し上げます。ご卒業、新たな旅立ちを控え、ワクワクしている子どもたちを、これからもどうかあたたかく見守ってあげてください。

 最後になりますが、卒業記念品を紹介させていただきます。柳町小学校では、伝統的に卒業のお祝いとしてハンガーをプレゼントしています。中学校から制服のある生活が始まるお子様が多いかと思います。ぜひ、新しい生活の中で、大切に使っていただけたらと思います。(了)